装幀メモ その1

レコード購入の際の基準として「ジャケ買い」っていうのは、結構ギャンブルだと思う。だから、レコードを「ジャケ買い」してはずれなくなるにはある程度の知識が必要かもしれない。
プログレやサイケやソフトロックなどは、あからさまにジャケットで判断できるものが多いけれど,(あと発売&録音年)それでも私は、その感覚を身に付けるまでに、多くの名盤とともに、多くの外れくじも引いた。
なんとなく内容も想像がつくようになってやっと、好きなアルバムと似た様なデザインのレコードを買ってみたりということを繰り返して今の趣味嗜好が定まってきたように思います。まあ、良い音楽が必ずしも良いジャケットである訳ではなく、しょぼーいジャケなのに内容は素晴らしかったりするのもまた楽しかったりするんだけど。
あと、レコード屋で働いてたときは、ジャケットだけでなく、検盤させてもらった上で歌詞をざっと読み(英語得意ではないのでなんとなくですが)歌詞買いというのもしてました。(これはジャケットよりもあたりが多かったです)
レコード屋を辞めてからはあまりそういう機会もなくなり、もっぱら好きなアーティストの新譜を買うばかりになってしまったのが寂しくもありますが、かつて、手当りしだいにレコードを買っていた時期は決して無駄ではなかったなと思っています。
でも一番嬉しいのは、やはり好きな音楽が好きなデザインでパッケージされていることです。

私のもっているレコード(CDふくむ)の中で今日の気分。

【最も好きなジャケット】
権力の美学
「権力の美学 Power Corruption&Lies」
イアン・カーティスを失ったジョイ・ディヴィジョンのメンバーによって結成されたNew Orderとしてのセカンドアルバム。
このジャケットをデザインしているピーター・サヴィル氏は大好きなデザイナーです。一昨年にラフォーレで開かれた展覧会は嬉しかったなぁ。
「権力の美学」は特に好きなジャケット(もちろん音楽も)。

【最も脱力ジャケット】
Cult of Ray
「The Cult of Ray」
ピクシーズのボーカル、フランク・ブラックのソロ作品。
ジャケットのイメージ通りというか、かなりへんなアルバムです。良い曲もありますが、アルバム全体としてはあまり好きではない・・・かな。ピクシーズ〜フランク・ブラック作品を初めて手に取る人にはおすすめしないです。でも私はこういうアルバムを作るフランク・ブラックが、好きだなぁと思う。

 装幀メモ その2

私にとって、もう1つのジャケ買い対象が書籍です。
だいたい、好きな作家が現れると片っ端からその人の作品を読みあさるタイプなので、新しい作家に出会う時はほとんどジャケ買いだったりします。もちろん書評や帯を見て買うこともありますが、装幀だけで買うのもなかなか楽しい。また、すでにもっている作品でも、装幀が変わって出版されるとまた買いたくなったりしてしまいます。

ここ数年で一番うれしかったのは、漫画家の高野文子さんの装幀による「チボー家のジャック」でした。
「黄色い本」が出た後に、こういう気の利いた企画を実現する白水社が好きです。

大島弓子さんに続いて高野文子さんが表紙イラストを書いていたことで、デビュー作はあんまり・・・と思っていた長島有さんの作品を再読し、好きになる切欠をもらったこともありました。

また堅いデザインのイメージだった鈴木成一デザイン室も、かわかみじゅんこさんの「銀河ガール パンダボーイ」の装幀を手掛けていたことを知り、さすが大御所、懐がふかい、と勝手に思っています。

ところで、最近大きな出版社では装幀室をもうけるところも多いようです。特に有名な新潮社装幀室などは私も好きなデザインが多いのですが、装幀家(デザイン室の誰が担当しているのかなど)の名前がわからなくなっているのが残念なところ。

新潮社装幀室といえば、舞城王太郎の「阿修羅ガール」などがとても好きな装幀だったのですが、最近出た吉田修一の「7月24日通り」はなんでカバーにあの紙を使ったんだろう・・・と少々疑問です。


チボー家のジャック(新装版)

チボー家のジャック(新装版)

↑箱の中身は黄色い本
銀河ガールパンダボーイ (Feelコミックス)

銀河ガールパンダボーイ (Feelコミックス)

かわかみじゅんこさんの漫画の中でも特に好きな装幀です。

キングダムハーツ

スクウェア・エニックスは1日、ゲームボーイアドバンス用ソフト「キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ」の日米累計出荷数が100万本に達したと発表した。日本は約40万本だったが、北米で約60万本を出荷して大台にこぎつけた。
http://www.mainichi-msn.co.jp/it/game/news/20050201org00m300151000c.html

前に弟&妹が(友達に借りてきて)やっているのを見ていて、アクション苦手だけど面白そうだなと思いつつも、ずっと思いっぱなしになっていた「キングダムハーツ」。
ゲームショーで2が出ると聞いて、はやくやらなきゃと思っていたのに、買ったのは昨日。やっとです。
嬉しい。楽しみ。でも2発売前に「チェインオブ〜」までクリアしたい。
だけど、仕事あるんだよな〜。

しかし世界ではもう100万人(中古、貸し借りふくめたらその10倍くらいか?想像つかない)も「チェインオブ〜」をやったんだなーと考えるとすごいですね。
面白いゲームに国境なしってことなんだろうなあ。